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LANケーブルの選び方

LANケーブル、正しく選べていますか?

オンライン会議やオンライン授業などインターネットを使ったやりとりが増え、
様々な機器との接続・安定したネットワーク環境の整備が自宅や企業・学校で行われています。

使っているルーターやパソコンに合ったLANケーブルを選ばないと、せっかく回線速度の速い機器を
持っていてもその能力を活かすことができません。
今お使いのLANケーブルを見直してみると、通信速度が上がるなど快適なインターネット環境が
作れるかもしれません。

ここでは、LANケーブルの規格(カテゴリ)と、選ぶ際にチェックするポイントをご紹介します。

LANケーブルとは?LANケーブルとは

■LANケーブルとは
インターネットに有線で接続する際に必要なケーブルのことです。
現在は無線LANでのインターネット接続が主流となっていますが、有線LAN接続は無線LAN接続に比べて安定性に優れ、複雑な設定が不要な点がメリットです。
無線LANの通信も高速化していますが、ルーターとパソコン・ゲーム機などの間に、コンクリート壁のような障壁がある場合は、やはり有線LANの方が安定して使用することができます。安定した接続が求められるオンライン会議・オンライン授業や、大量のデータ通信を行うオンラインゲーム・動画視聴などにはLANケーブルを使用した接続がおすすめです。

インターネット接続

LANケーブルの規格とは?

LANケーブルは通信速度周波数などの違いにより、規格と呼ばれる「カテゴリ」に分類されています。
数字が大きくなればなるほど通信速度が速く、伝送帯域が広くなります。

カテゴリ5(遅い)~カテゴリ8(速い)

■LANコネクタとは

LANポートに接続するために、LANケーブルの先端についた端子のことです。
LANケーブルを延長するための中継アダプタや、モジュラージャック、コネクタカバーなども「LANコネクタ」に入ります。
「RJ-45」、「GG-45」、「ARJ-45」、「TERA」といったコネクタの規格があります。大容量データの通信をする際に使うカテゴリ7Aでは、TERA、ARJ-45、GG-45を使用します。

LANケーブルを選ぶポイントLANケーブルを
選ぶポイント

お店やネットで探してみるとたくさんの種類のLANケーブルが並んでいます。
たくさんありすぎて選べないという方のために、速度(カテゴリ)・形状・長さなどの項目から、
最適なLANケーブルを選ぶ方法をご紹介します。
1.解像度と伝送速度をチェック
2.コネクタの形状をチェック
3.ケーブルの長さをチェック
4.コネクタサイズとケーブル径をチェック

速度(カテゴリ)をチェック

LANケーブルは通信速度周波数などの違いにより、規格と呼ばれるカテゴリに分類されています。
数字が大きくなればなるほど通信速度が速く、伝送帯域が広くなります。
使っている機器によって発揮できる能力が決まってくるので、機器に合ったカテゴリのケーブルを選ぶことが大切です。

カテゴリの数字が上がるほど、高速通信

カテゴリ7について詳しく見る

使っている機器にあったLANケーブルを選びましょう

カテゴリによって通信速度・伝送速度が異なるため、使用環境に合ったカテゴリを選ぶことが大切です。
1Gbpsの光回線サービスを契約しているのに通信速度100Mbpsのカテゴリ5のケーブルを使っていると、せっかくの通信速度を活かせられていません。
逆にLANケーブルには上位互換性があるので、最大通信速度が同じ「カテゴリ5e対応機器」に「カテゴリ6のLANケーブル」は使用可能です。
使っている機器を確認して最適なLANケーブルを選びましょう。

動画視聴ならカテゴリ6以上がおすすめ

一般的な光回線の契約は1Gbpsです。オンライン会議や動画視聴など安定した通信を求めるならカテゴリ6以上をおすすめします。

形状・特長をチェック

LANケーブルにはカーペットの下に配線しやすいフラットタイプや、扱いやすいスリムタイプなど、実は色々な種類があります。使う場所や目的に合わせたLANケーブルを選びましょう。
金属製外皮LANケーブルの画像
金属製外皮LANケーブル

耐久性に優れた防鼠LANケーブルです。ねずみやペットがケーブルを噛んだり、人が足で踏んだり、椅子のキャスターによる負荷から断線を防止します。飲食店や工場、倉庫や家庭など、様々な場所で使えます。

  

長さをチェック

使用する部屋の広さや接続する機器の場所によって適したケーブル長は異なります。長すぎるとノイズで通信速度が落ちたり、余剰のケーブルが散らかってしまいます。使用場所に合わせた長さを選びましょう。
~0.5m:モデムとルーターを接続する場合

モデムルーターNASなどのハードディスクを接続する場合は、0.5mくらいの短いケーブルがおすすめです。必要な長さだけですっきり接続できます。

モデムとルーターを接続する場合は、0.5mくらいの短いケーブルがおすすめです。

1~2m:パソコンとモデムを直接接続する場合

パソコンとモデムをLANケーブルで接続する場合は、1~2mくらいの長さがおすすめです。

パソコンとモデムを直接接続する場合は、1~2mくらいの長さがおすすめです。

~10m:室内で配線する場合

4.5畳、6畳

8畳、10畳

POINT

ケーブル長に合わせて「単線」か「より線」か選びましょう

LANケーブルの長さによって、適した芯の構造が異なります。
ケーブル長が10m以上の場合は「単線」、5m以下の場合は「より線」が適しています。

単線LANケーブルの画像
単線LANケーブル

1芯が1本の銅線となっており安定した通信が可能。
10m以上で使う場合にオススメです。

より線LANケーブルの画像
より線LANケーブル

柔らかくて取り回ししやすい。1芯が7本の細い銅線で構成
されているケーブル。5m以下で使う場合にオススメ!

コネクタをチェック

LANケーブルの両端にある機器に接続する部分が「コネクタ」です。挿し込む部分のツメが折れにくいように加工されているものや、左右のコネクタに干渉しないようにコンパクトに作られているコネクタなどがあります。
ツメ折れ防止カバー付きコネクタの画像
ツメ折れ防止カバー付きコネクタ

コネクタ部のツメが折れることを防ぎ安心して使用できます。

スリムコネクタの画像
スリムコネクタ

隣接するポートのコネクタ同士が干渉せず、接触不良を防止します。持ちやすいのでケーブルの抜き差しもスムーズです。

LANケーブルの豆知識LANケーブルの
豆知識

カテゴリの違うケーブルは混在しても使える?

LANケーブルには互換性がありますので、カテゴリの違うケーブルが混在しても通信できます。
しかし、通信速度が制限されてしまうというデメリットがあります。これは、各端末の最大通信速度は、端末の上流側
にあるLANケーブルの最大通信速度に制限されてしまうためです。

より線・単線とは?

LANケーブルは、カテゴリや素材だけでなく、「配線時に必要な長さ」も選ぶ基準になります。長さが必要な場合は
「単線」、短くてよい場合は「より線」が推奨されます。

単線:ケーブル内部の8芯ある芯線、それぞれに1本ずつ太い銅線が使用されています。そのため、安定した通信が見込
めます。ただし、ケーブル自体が固いので、曲げて使うのには向いていません。

より線:複数の細い銅線を寄り集めた芯線8芯分で作られているケーブルです。単線よりも安定感は劣り、長い距離の
配線には不向きですが、ケーブル自体が柔らかいので、配線しやすくなっています。

安定した通信が可能で丈夫な単線がおすすめですが、「複雑な取り回しが必要」で「配線したいケーブルが5m以下」
の場合は、より線でも大きな問題はありません。

配線の長さが5m以下の場合は「より線」、10m以上の場合は「単線」が推奨されます。

ストレート・クロスケーブルの違い

LANケーブルの内部に通る銅線の配列の違いのことで、用途によって使い分けます。

ストレートケーブル:ケーブル内の銅線がストレートに配線されており、ピンの部分に見えている線の色が同じ順番に
並んだケーブルです。ルーターやHUBとパソコンといった違う機器同士を接続する際に使います。

クロスケーブル:ケーブル内の8本の銅線がクロスに配線されているケーブルで、ピンの部分に見えている線の色が違
う順番に並んだケーブルです。パソコン同士の接続に使用します。
※以前は、HUBとHUBの接続にはクロスケーブルが使用されましたが、最近ではHUBにAUTO-MDIX変換機能が付い
ていることが多く、どちらでも使用可能な場合が多いです。

ストレートケーブル(銅線の順番が端まで同じ)、クロスケーブル(ケーブル内部で銅線が交差)

LANケーブルは延長できる

長いケーブルに変更するという方法だけでなく、中継アダプタをご利用いただくことで、LANケーブルの延長が可能です。
※ご利用の場合は、ケーブルと同じカテゴリの中継アダプタをお使いください。

中継アダプタ

中継アダプタ

LANケーブルは自作できる

下記の商品を使えば、お好みの長さ・仕様のLANケーブルが自作できます。特注だと割高になってしまうので、自作するのもおすすめです。

自作用LANケーブル RJ-45コネクタ 皮むき工具 かしめ工具 モジュラーカバー
屋外から屋内へLANケーブルを引き込める
すきま用LANケーブルの画像

すきま用LANケーブルを使えば、窓の隙間やドアのすき間から壁に穴を開けずに屋内へケーブルを引き込めます。

用語集

●無線LAN
無線通信を利用するので、ケーブルなしでインターネットに接続する方法。

●有線LAN
LANケーブルで、機器を繋ぐことでインターネットに接続する方法。

●通信速度・伝送速度
1秒間にどれだけ速くデータを通信(送信)できるか。単位は「bps(ビーピーエス)」で、値が大きくなるほど速くなる。

●周波数
交流の電波が、周期的に波のように変化する現象が1秒間に何回繰り返されるか。単位は「Hz(ヘルツ)」。

●伝送帯域
データ送信時の最小周波数と最大周波数の幅。広いほど1秒間に送信できるデータ量が多くなる。

●光回線
光ファイバーを利用したインターネット回線。電磁派の影響を受けないので、電話回線よりも高速でノイズを受けにくい。

●シールド加工
芯線をアルミホイルなどのシールドで覆うなどして、電磁波や外部ノイズへの耐性を高める処理。主にCat7以降で使用する。

●クロス配線
LANケーブル内部の複数の銅線が交差した配線。パソコン同士を直接接続することができる配線方法。

●ルーター
テレビやパソコン、ゲーム機など、複数のデジタル機器の異なったネットワークを相互に接続する機器。

●NAS
Network Attached Storage(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)。ネットワークに直接接続するHDD。

●モデム
パソコンやスマホのデジタル信号と電話回線のアナログ信号を相互変換する機器。

●AUTO-MDIX変換
ストレートケーブルとクロスケーブルを自動で判別して、それに合わせた信号を出す機能。配線ミスによる通信トラブルを回避できる。

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