SlimPort … スマートフォンの映像をテレビに映せるインターフェース規格
米国のAnalogix Semiconductorが開発したインターフェース規格です。スマートフォン・タブレットからディスプレイ・高解像度テレビ(HDTV)などに映像・音声の伝送を行うことができます。2012年に発売されたGoogle Nexus 4で初めて市販のデバイスに採用されました。
スマートフォンやタブレットの映像を大画面で見られる
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の映像を、テレビなどの大画面に伝送できます。HDMIの他、VGAやDVIにも対応しているので、テレビに限らず、パソコン用ディスプレイやプロジェクターへの出力も可能です。
見た目は、microUSBコネクタと同じ形状をしていますが、SlimPort対応の入力機器でのみ使用できます。2019年7月現在、日本国内で対応しているモバイル端末は、Google Nexus 7 (2013)、Google Nexus 5、Google Nexus 4、また、富士通 QH-55/Jなどになります。
MHLとの違い
SlimPortと同じく、microUSBコネクタを利用して映像データを送受信できるMHLという規格があります。SlimPortとMHLは、互換性のない別の規格です。お手持ちの端末がSlimPort・MHL・microUSBの、どの規格に対応しているのか注意が必要です。
SlimPort | MHL | |
---|---|---|
コネクタ形状 | micro USB Bコネクタと同じ | micro USB Bコネクタと同じ |
対応する規格(出力側) | HDMI、VGA、DVI、DisplayPort | HDMI |
電源供給 | 不要 | 必要 |
外部出力時の端末充電 | 不可 (ただし、充電を同時にできるSlimPortアダプタ等を使用すれば可) |
可 (電源供給の際に、同時に充電) |
高速伝送でフルHDの映像と音を楽しめる
SlimPortの最大データ伝送速度は20.16Gbpsと高速です。非圧縮で最大1080/60Hzの映像を伝送、音声は192kHzの7.1chのHDオーディオまでを伝送できます。フルHDの映像や3D映像と、高音質な音声を遅延なく楽しめます。(※)
また、著作権保護システムHDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)を採用しているので、デジタルコンテンツの不正コピーを防ぎます。
※出力機器などが対応している必要があります。
給電不要のバスパワー
SlimPortは電源が必要ないのため、出力機器と入力機器を繋ぐだけで、簡単に接続することが可能です。その代わり、接続しているスマートフォンなどの充電を、映像・音声データの伝送と同時に行うことはできません。ただし、充電用給電コネクタが付いているタイプの変換コネクタなどを使えば、接続しているスマートフォンやタブレットへの充電も可能です。